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トップページ評価の基本評価のQ&A人事制度の基本有名人の評価言いたい放題掲示板

   

  評価の基本4

 
   

 16.人事考課力診断チェック1の模範解答

 
   

問1 
 成績考課では、同僚の援助があった場合には、1ランク下方修正(例えばAからBへ)し なければならない。
 いいえ。成績考課はありのまま。結果で判断します。
     能力考課は中間項を差し引いて考課します。

問2
  4等級の者には、4等級相当の仕事を与えなくても成績考課は成立する。
 はい。成績考課はいつも成立します。
     能力考課は判定できな場合はあります。

問3 
 責任性は、自己の守備範囲を守ったかどうかを問うものである。したがって、
 成績考課が悪ければ当然、責任性も悪くなる関係にある。

 いいえ。成績考課が悪い場合は1.能力がない。2.責任性がない。3.アンラッキー
 が考えられます。成績考課が悪いから、必ず責任性が悪いとは限りません。

問4 
 絶対評価においては、全員がA評価、逆に全員がC評価になる場合も理論上は
 あり得る。

 はい。基準に対して評価するわけですから当然ありえることです。(評価の時点では)

問5 
 協調性は、自分の守備範囲外ではあるが、職場全体の業績や、職場内、職場間
 のチームワーク、仕事関係に影響を与える行動があったかどうかを問うものであ る。

 はい。協調性の定義そのものです。

問6 
 成績考課のモノサシである職務基準は、期首目標面接で、直属上司から与えられ たり、 部下自身が主体的に設定したチャレンジ目標を直属上司が認めることに よって確定される。
 はい。その通りです。

問7 
 経理部の山田さんは、パソコンに弱く、簿記についても苦手意識からかあまり勉強 していない。しかし、明るい性格のために、上司や同僚にうまく助けてもらいなが  ら、等級相当の仕事はいつも期待どおりの成果を出している。
 この場合の成績考課は?

 B
 成績考課は結果で判定する。応援があろうがなかろうが期待通りの結果であればB。

問8 
 上記の場合(問い7)の能力考課は?
 C
 手伝ってもらって、成績がBであるから能力はBまではない。
 業務に支障をきたしていないからC。

問9 
 沢田君(5等級)は、職務基準を上回る成果を上げた。しかし、その仕事は、
 本人の等級を下回る2等級相当の仕事であった。この場合の成績考課は?

 A
 職務基準を上回ったのだからありのままにみてA。

問10 
 上記の場合(問い9)の能力考課は?
 判定不能
 等級の低い仕事ができても、等級相当の能力があるかないかはわからない。

以上
いかがでしょうか。もし疑問点がありましたら、ご連絡ください。
これからもよろしくお願いします。

 
   

 17.人事考課力診断チェック2の模範解答

 
   

問1 
 自分の仕事は途中で投げ出すことはあっても、他人の仕事は一生懸命手伝うとい う事実に関しては、協調性でプラスの評価をする。
  いいえ
  協調性は責任性が標準以上(自分の仕事をしっかりやる)で初めてプラス評価が
  できる。

問2 
 飲み屋やサラ金に借金が多くても、業務に支障がなければ人事考課の対象にならない。
  はい
  業務に関係ない。

問3 
 遅刻をし、同僚に迷惑をかけた場合、規律性と協調性でマイナス評価する。
  いいえ
  同じ情意考課の要素からは一つしか該当しない。この場合は規律性のみ。

問4 
 結果がよければそのやり方が自己流で、定められた方法、手段と違っていても
人事考課の対象外である。

  いいえ
  方法や手段がちがっていれば、技能や知識が悪い。ルール違反であれば規律性が
悪い。

問5 
 仕事ののみ込みが悪くても、一生懸命取り組んでいれば、人事考課でマイナス
評価しない。

  いいえ
  飲み込みが悪いのは理解力不足、一生懸命であれば責任性、別々に評価する。

問6 
 業務の目標達成をし、その達成率が課で1位をとったという事実については、
成績考課でSと評価する。

  いいえ
  1位だからSとはいえない。
  Sは目標をオーバーし、その目標自体が等級と比較して高かった場合のみ該当。

問7 
 上司の応援を断ってでも自分の仕事を一人でやろうとするのは、責任性でプラスに評価できる。
  いいえ
  せっかく上司が応援してくれるのであれば、よろこんで受けるべきである。
  責任性とは仕事を早く確実に完了するための行動をいう。

問8 
 特定の人の業務の手伝いはいつも買って出るが、他の人の手伝いは断るのは、
協調性がないと考える。

  はい
  協調性とは組織目標達成のために協力することを言う。
  相手によって選り好みをしているあいだは、協調性がない。

問9 
 自分の仕事を予定時間内に早く完了し、その余った時間内で休憩しているのは、マイナス評価にはならない。
  いいえ
  協調性または積極性でマイナス評価となる。
  早く終わったことに関しては、仕事量が適正であれば、能力または責任性でプラス評価となるが、余った時間を有効に使わない件に関しては、マイナス評価となる。


問10
  残業自粛の中、残業をしていても、その仕事が緊急を要するものであれば、マイナス評価しない。
  はい
  緊急を要するものであれば、責任性が優先する。
  あしたでもよいものを残業でやっている場合は、規律性でマイナス評価。

以上
いかがでしょうか。もし疑問点がありましたら、ご連絡ください。
これからもよろしくお願いします。

 
   

 18.昇格選考基準の例

 
   

 育成型人事制度(職能資格制度)においては、昇格(資格等級が上がること)は非常に重要であり、その基準を明確にして公開しておく必要があります。
 ある企業の昇格選考の基準を掲載しますので参考にしてください。

昇格選考基準(例)

 ■ 昇格(資格等級上がること)は、等級ごとに次の5つの基準によって判定されます。
   判定の順番は@からAの順に行われます。
   1 各等級の最短滞留年数を満たしていること。
   2 考課による昇格持ち点の累積が各等級の基準を満たしていること。
   3 レポート提出または学科試験で合格すること。(等級による)
   4 上司や役員会の推薦があること。(等級による)
   5  面接試験に合格すること。(等級による)

 ■ 昇格持ち点表(1年間の総合評価による)

昇格評価

S

A

B

C

D

考課点

80点以上

70点以上

55点以上

45点以上

45点未満

昇格持ち点

0.5

 ■ 昇格基準

等級

最短滞留年数

昇格点累積基準

筆記試験

上司推薦

面接試験

9等級

 

 

 

 

 

8等級

3年

6点

論文

 

 

7等級

3年

6点

論文

 

 

6等級

3年

6点

レポート

必要

社長面接

5等級

2年

5点

管理知識

必要

役員面接

4等級

2年

4点

レポート

必要

部長面接

3等級

2年

3点

業務知識

 

 

2等級

2年

2点

 

 

 

1等級

2年

2点

 

 

 

 ■ 例(上記の条件で4等級の人が5等級に昇格するケース)
   ・ 4等級での滞留年数が最低2年は必要。
   ・ 昇格累積点が4点必要であるから、Aを2年連続でOK。Bなら4年必要。
   ・ さらにレポート審査、上司推薦、部長面接により決定する。 

● もっと詳しく知りたい。実際の導入を検討したい方は → こちらへ

 

 
   

 19.これからの評価制度

 
   

 結果を評価する目標管理と、行動に着目するコンピテンシーにより、合理的な評価を行う。
   → 目標管理   → コンピテンシー

◆ コンピテンシーの導入

1 全社員のスキル測定 
 コンピテンシーの項目になりうるであろう75のスキルを測定する。この結果は本人にもフィードバックして、強み弱みを自覚させ、今後の行動を変えるようにすることにも活用できる。また毎年測定することで、社員の成長度合いが客観的に判断できる。 → スキル測定

2 職務特性の分析
 スキル測定の結果から、職種ごとの特性、他社との比較、優秀者の特性などの分析し、各職種ごとのキーになるスキルを選定し、コンピテンシーとする。この際、全社員共通の基本コンピテンシー、職種ごとの職種別コンピテンシー、管理職に求められる管理コンピテンシーを抽出する。

3 行動基準の作成
 選定した各コンピテンシーについて、それぞれの行動基準を作成する。中小企業で行う場合は、「あるべき行動」をみなで話し合って決めるようするとよい。その行為そのものが、コンピテンシーの浸透にもつながる。

4 360度評価の実施
 行動基準ができたら、本人、上司、部下、同僚がそれぞれ評価し、そのデータをもとに、上司部下が話し合い、今度の改善点や育成内容を話し合う。
 また、上司評価は職務変更や役職任命等の判断材料として、活用する。

◆ 目標管理制度の導入

1 目標管理制度の仕組み作り
 目的を明確にした上で、目標管理仕組みや目標管理を行うための目標カード等を作成する。また、処遇との連動を明確にした上で、目標管理マニュアルを作成する。 → マニュアル作成

2 目標管理制度の浸透
 目標管理マニュアルを使って、目標管理の研修を行う。これは目標管理そのものの理解と、実際の目標設定の仕方の習得がねらいである。目標管理における評価ルールも整理しておく必要がある。

3 目標管理の試行(1年間)
 目標設定は、研修だけでは完全にならないので、実際に目標設定をしてその目標カードを添削することで、目標設定の仕方を会得させ、一層の浸透を図る。

4 目標管理研修の継続的実施
 目標設定の仕方はもちろんのこと、目標のブレークダウンの仕方、期の途中での目標変更など実務上出てくる疑問点の解消を図る。

● もっと詳しく知りたい。実際の導入を検討したい方は → こちらへ

 

 
   

 20.逆コンピテンシー

 
   

 「逆コンピテンシー」という言葉があるかどうかは知らないが、コンピテンシーが「優秀社員の行動特性」という意味でよい行動を取り上げるのであれば、「ダメ社員の行動特性」という意味でいけない行動を取り上げる「逆コンピテンシー」というものがあってもよいと思う。

  コンピテンシーは優秀社員を育成しようという考えであり、逆コンピテンシーはダメ社員を無くそうという考えである。
  勤務態度などしっかりできていて当たり前のことについては、逆コンピテンシーで減点評価し、
プレゼンターション力やタイムリーな決断など努力や経験により習熟していくものについてはコンピテンシーにより加点評価する、という風に併用するのが実態にあっているのではないだろうか。

 

コンピテンシー

逆コンピテンシー

定義

優秀社員の行動特性

ダメ社員の行動特性

指導育成への活用

成果が上がる行動指針を列挙し、そのような行動をするように指導する。

いけない行動を列挙し、そのような行動をしないように指導する。

評価への活用

どれだけレベルアップしているか加点評価する。

該当するようなことがなかったか減点評価する。

評価の仕方

今どうなのか、現在形で判断する。「〜している」

その期間どうだったのか、過去形で判断する。「〜していた、〜があった」

適用する内容

プレゼンテーション力やタイムリーな決断など努力や経験により習熟していくもの。(能力考課に該当する内容のもの)

勤務態度などしっかりできていて当たり前のこと。(情意考課に該当する内容のもの)

適用の考え方

優れた行動は、本人も上司も認識できる。

当たり前のことは、認識しにくい。いけないことは本人も上司も認識できる。

適用する項目(例)

プレゼンテーション力、状況分析力、指導・育成、タイムリーな決断、業務企画力

チーム精神の発揮、コスト意識、ビジネスマナー、誠実さ・慎重さ、自律志向

● もっと詳しく知りたい。実際の導入を検討したい方は → こちらへ