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      目標管理その他1  
     1.目標管理シートの例  
     目標管理制度を導入している会社が増えていますが、その中で使っている目標管理シートの実例をいくつか紹介します。実際に使っているものを、了解を得て紹介します。

1.目標達成シート
 目標管理をはじめて導入する企業で、評価よりはまず面接をしっかり行ってコミュニケーションを取ることを目的にしている。

2.能力開発カード
 人事考課と目標管理カードと一体になったもの。
 能力主義人事制度で目標管理を行う場合有効なカード。
 管理者の能力向上が必要。管理者意識が低いと目標管理だけでなく人事考課まで中途半端になってします可能性がある。

3.目標管理表
 評価は別にして、目標管理だけを考えたフォーマット。
 評価とは別にまず、目標管理を浸透したい会社向けよう。

4.目標管理カード1 
 業績目標と活動目標を明確にして管理するシート。
 kana_3おすすめのシートです。(考え方について)

5.目標管理カード2
 業績目標を中心に評価連動型の目標管理に向いている。
 達成方法等は別途実行計画表が必要。

6.目標管理カード3
 評価との連動はなく、あくまでも参考にする程度。
 初級職の目標管理に向いている。

● もっと詳しく知りたい。実際の導入を検討したい方は → こちらへ

 
     2.目標カードの例  
   

最近ある会社で使用している目標カードです。PDFファイルです。

 ■ 目標カードの例

● もっと詳しく知りたい。実際の導入を検討したい方は → こちらへ

 
     3.目標のブレークダウン  
    ● 目標のブレークダウンとは

 目標を設定する場合、上位部門(上司)の目標に連鎖した部署目標(部下目標)を設定するわけであるが、その上位の目標を下位に展開していくことをブレークダウンという。 このブレークダウンの方法は2つあり、これを混同しないようにする必要がある。

● 目標のブレークダウン2つの方法

 ブレークダウンの方法には「目標の分割」と「目標の分解」という2つの方法がある。
・ 目標の分割
 これは上位目標(数値目標)を単純に分割して、下位の目標に設定するという方法である。下位の目標も当然数値目標になる。例えば、会社の売上目標を各営業部や営業所に割り当てるという場合に使われる。

・ 目標の分解
  これは上位目標を「達成するために何をするか」、方法手段まで分解し、その手段の一部を下位の目標として割り当てるという方法である。下位の目標は数値目標にならないことが多い。例えば、人材育成による業績向上(判断指標は労働生産性5%アップ)が上位目標とした場合、それを達成するために手段として、教育制度の充実とか、評価制度の見直しとかを考え、その一部を部下に割り当てるという場合に使われる。

● 目標のブレークダウンのポイント

 どのようなときにどちらの方法を採用するかが、目標管理の機能的運用の成否を握っている。
 数値目標が下位者の権限と責任の範囲で達成できる内容(数値目標を達成するための一連の活動を受け持っている場合)は、目標の分割によりブレークダウンを行う。
 例えば、売上目標を営業マンに設定する場合は、通常営業マンは売上を上げる一連の活動を行っているので、目標の分割により目標を設定する。
 しかし、営業活動を分業で行っている場合(リスト整理だけ、アポイントだけ、訪問だけなど)は、売上目標を単純に分割するというわけにはいかない。このような場合は、売上目標を達成するためにそれぞれの役割での手段方法(リスト整理はどうするか、アポイントはどうするかなど)を考え、目標設定する。
 すなわち、数値目標が下位者の権限と責任の範囲で達成できない内容の場合(数値目標達成のための活動の一部を担当している場合)は、目標の分解を行うことになる。

● 目標の連鎖

 ある担当者の目標は、その上位組織(上司)の目標と関連し、またその組織の構成メンバー全員の目標を合わせると上位組織(上司)の目標が達成できるような関連性を作っていく。こうして経営トップから末端のメンバーまで、組織全員の目標が連なった状態になることをいう。

 

 
    4.役割と課題管理カード  
     (評価連動型目標管理の場合)          → 目標管理の種類参照のこと

 目標というと、何か特別のこととか、通常業務以外の別の課題という風にイメージする場合があるがそうではない。本来やるべき業務内容とそのゴールを明確にしたものである。
本来やるべき仕事には、「役割」と「課題」があるが、この役割と課題を事前に明確にすることが必要である。

そこで、勘違いを防止するために、目標カードという言葉をつかないで、役割と課題管理カードとすると誤解を生じないで、うまく目標設定ができる。

 「役割と課題」管理カードという名の目標カードを参考にしてください。

 → 「役割と課題」管理カード pdfファイル

 

 
    5.目標管理制度の位置付け  
     目標管理制度があろうが無かろうが、各個人は自分の仕事をしっかり行う責任があり、管理者はその仕事の管理を行う役割がある。
 仕事をしっかり行い管理するためにはその仕事のゴールを明確にする必要がある。
ゴールが明確になっていることで、仕事に張り合いができ、また、ゴールに向かわせるための指導や管理ができるわけである。

 営業や生産部門などライン部門は売上目標などゴールが明確になっておりしっかり管理できるようになっているが、管理部門などのスタッフについては、特にゴールを意識せず、仕事を進めているケースが多い。
ゴールが明確でないので、仕事に張り合いが無く、指導管理も適切にできないということもでてくる。

  このようなことが起きないように、目標管理制度を導入するのである。
特に、今まで漠然と仕事をしてきたスタッフ部門にこそ目標管理を導入して、ゴールを意識した仕事に切り替えていくことが必要である。

 「評価のために目標管理を行う」のではなく、仕事をしっかり行い管理するためのに目標管理を行う」のであり、その結果を評価にも連動するというこなのである。  目標管理は個人が仕事をしっかり行い、仕事の管理をするための一つの手法(方法、手段)である。目標管理の目的は「目標管理を使って、よい仕事を行う、成果を上げる」ということを決して忘れてはいけない。

 

 
    6.定量目標と定性目標  
     目標は達成水準の表現方法により、達成水準を量的に表現する「定量目標」と質的に表現する「定性目標」に分けることができる。

 どの表現方法によるかは、目標項目の内容、個人の役割に応じて適切なものを選択する必要がある。
いずれの表現であっても、目標の達成度を客観的に判定するために「後から計測できる表現」にすることが必要である。

○ 定量目標

 目標の達成度を客観的に判定するために、目標はできるだけ定量化(数値化)して設定することが有効である。定量目標では、パーセント、実数、計算の根拠(計算式)を明らかにし、比較対象となる判断基準を示すようにする。
  ただし、定量目標に固執しすぎると次のような問題点も出てくるので注意する必要がある。

@ 短期的な結果目標ばかり設定する。
A その結果、中長期的な目標が欠落する。
B 結果を出すためのプロセスを顧みず、結果主義になってしまう。
C 定量化しやすい目標ばかり設定され、数値化しにくい重要な目標が欠落する。
D 定量化するために、内容や効果よりも単純な回数や件数を目標にしてしまう。

○ 定性目標

  目標の中には達成水準を数値化するよりは「どのような状態になったときに、目標が達成されたのか」を質的に表現する定性目標を設定したほうが適切な場合がある。
 特に、スタッフ部門では質的な目標にならざるを得ないケースが多い。
この場合、仕事の出来栄えを測るときに何をもって判断するのかという観点で判断指標を選定することが必要である。

  定性目標を設定する場合、達成レベルがわかるよう状態や条件(期限、目標が達成された状態のイメージなど)を明らかにし、「〜〜の状態になる、なっている」「〜〜の行動をする、完了する」というように表現する。
 なお、意識や精神状態などは記述しないようにする。(積極的に、一生懸命など)  定性目標設定の方法として次のようなものがある。 

@ 現在の条件、レベル、状況を記述する。  今後○○のような環境変化が見込まれるが、現状の○○を維持する。
A 望ましい条件、目標が達成されたときの状況や状態を記述する。 ○○を実施することにより、○○の重複をなくすようにする。
B ねらいとする改善、革新の内容を記述する。 ○○処理時間の短縮のため、○○マニュアルを新たに作成する。
C 望ましい結果を記述する。 ○○処理ミスによる修正作業を、○○をすることにより、発生させない。(半減させる)
D スケジュール化する。 ○月までに、上司の承認をもらい、その結果、○○までに○○を実施する。 ○○処理を、○○することにより、現状の○日から○日以内で実行するようにする。
E 複数の状態条件を記述する。 ○○の定着化(定着とは1〜〜、2〜〜、3〜〜になっている状態をいう)

 会社によっては、目標は「定量目標じゃないとだめ」とか、「定性目標は評価点が下がる」ような仕組みになっていところがあるが、立場・役割によって求めることが違ってくるので、あまり「定量目標」にこだわると、弊害が出てくる恐れがある。

 確かに、定量目標の方が明確に評価できるが、評価のために目標管理を行うわけではないので注意することが必要である。→ 目標管理の位置づけ

 

 
    7.目標管理の注意点  
     目標管理には運用上、大きく分けて2つの考え方がある。ひとつは「チャレンジ加点主義の目標管理」であり、もう一つは「評価連動型目標管理」である。

 「チャレンジ加点主義の目標管理」は通常業務をしっかり行うということを前提に、それにプラスして、「改善目標や重点目標」を設定するという考え方で、本人の自主性が重んじられる。本人自らがチャレンジして、成果と能力の向上を図ろうというものである。

 これに対して、「評価連動型目標管理」は通常業務そのものを、目標として明確にし、その達成度合いに応じて「通常業務の成果」を測定しようというものである。通常業務であるから、本人自主性よりも組織の要望が優先される。

 このように、同じ目標管理であっても目的や運用方法によって、目標に設定する内容がちがってくる。「評価連動型目標管理」を行っているのに、本人が自主的に目標を設定するような形になっていると、当然、自分に都合のいい目標設定になってしまい、目標管理そのものが機能しなくなってしまう。

 もう一度、自社で運用している目標管理の目的と運用方法を整理することが必要である。