■ 評価のQ&A 17 |
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退職金制度として適格年金を採用しているが、制度改革のため、将来退職金を支払うのに3億5000万円不足しているとのこと。そのため来年度から5年間、昇給なしでということだが、どうなるかわからない将来のために、5年間昇給なしが得策かが疑問である。不足分の補填がこのように行われることは、問題ではないのか?以上お願いいたします。(Tさん) 適格年金を利用している企業は、どこも積立金不足に悩んでいます。 そうは言っても、現実にお金がなければ話しになりません。
まず、退職金制度そのものを、現実的なものに見直しをするのが良いと思います。 1 賃金と退職金が連動しないようにする。 すくなくとも退職金のために昇給を据え置くというのは、おかしな話だと思います。
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部門業績を賞与に反映することを検討しています。簡単な配分基準はないでしょうか?(Aさん) 賞与制度は次の点に注意して考えると良いと思います。 1.賞与総原資(平均支給額・支給率)決定の方式の検討 2.個人への配分方式の検討 ・ 個人の賃金と連動にするのか、しないのか。どのどの程度の割合にするのか?評価を反映させる前の計算式を決定します。 ・ 個人評価の反映と部門評価の反映の仕方を検討します。当然上位役職者ほど部門評価の反映が大きくなります。 このように順を追って考えていくと良いと思います。以下、一例を示します。 個人賞与=(個人成績連動分+部門成績連動分)×調整係数×出勤率 個人成績連動分の賞与=賞与算定基礎額×支給月数×個人比率×人事考課係数 個人比率と部門比率は下表の通り
人事考課係数の例
部門業績係数は、部門ごとの目標達成率を出し、平均達成率で割り算しで出た数値とする。 部門業績係数の例
調整係数は、個人成績や部門成績を加味することで賞与総額が予定原資とズレてくるので、それを調整するための係数です。 出勤率は賞与算定期間の出勤率とします。最大1.0になります。
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今期から今勤めている会社で成果主義が導入されました。半年前に事前連絡があり、準備に半年も掛けるのだからちゃんとしたものだろうと思っていたのですが、 蓋を開けてみたら、名ばかりのような気がしてなりません。というのも、 会社や部門の目標は曖昧なもので、 個人の目標設定に際しても上司からは何のガイドラインも示されませんでした。 評価基準も公表されないまま、導入に至ってしまい不安でいっぱいです。 小さい会社ではこんなものなのでしょうか?(Nさん) こんにちは、よくある「成果主義導入の失敗の例」ですね。 http://www.sabcd.com/01kihon/15kihon.htm#23 1.成果の出る仕組を作らないで、成果だけを社員に押し付ける経営者 ・・・・・ 困った風潮ですね。 まず経営者自身が成果主義を実践してみることが必要です。 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 人事院の外郭団体「日本人事行政研究所」の調査によると、「従業員個人の業績を賃金に反映する成果主義賃金制度を導入している企業の90%以上が、評価基準などをめぐって問題を抱えている」とのことです。 ● 成果主義賃金を導入しているのは全体の67%の132社。 以下問題点(複数回答) 1.評価基準の明確化が困難(66%) 「成果主義賃金の導入は本格化しているが、運用に苦労していることがうかがえる」という状況であり、規模の大小にはあまり関係ないようです。 成果主義の賃金制度を成功させるには 1.賃金には関係なく、成果を上げようという意識の高揚を図る。(夢、ロマン、働く意義) などが必要ではないでしょうか。
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今年の賞与の評価で直属の上司(課長)は2ランクアップしてくれましたが、その上の上司が課長にも内緒で勝手に下げてしまい、未だに課長にも理由は言っていないそうです。 大変の状況ですね。会社や上司にもっとしっかりやってもらいたいですね。 まず、法的な問題ですが 1.人事考課は使用者の人事権に属するもので、人事考課の内容や評価の方法も、通常使用者の裁量に委ねられています。 2.人事考課の適否について法的な問題となるのは、合理性のない男女差別、不当労働行為に該当すると認められるような事例に限られています。 3.人事考課は今まで使用者の主導のもとに行われてきましたが、人事制度の新しい動きの中で、評価基準や査定結果の公開が求められるようになってきています。 ということで、男女差別や不当労働行為(組合員であることを理由に差別するなど)や信条による差別の場合は 法的手段により、対応できますが、仕事上の評価については、社内の問題であり、法的には対応できないようです。 したがって、そのような評価になった理由を聞くほかありません。
会社の中に、苦情処理窓口があるとそこに相談するのが良いと思います。 頑張ってください。
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年功序列の賃金制度ですが、昨年末頃から人事考課制度を導入し、第1回の考課結果を面接にて個々に報告しました。1名だけ結果に対して異議の申し立てをして来ました。 本人に理由を言っても感情的になり、話が成立しません。皆さんはどの様に結果理由を本人に伝えているのでしょうか?(Nさん) 人事考課のフィードバック面接についてですね。 人事考課のフィードバック面接は、 フィードバック面接(育成面接)の話の内容や流れについては、 事前に考課基準を公開してあり、事実に基づいた考課をしていれば 納得しないなどということはありえません。 もしそのようなことがあるとすれば、 今後の対策として、 蛇足ですが、この人事考課のフィードバック面接の中で
処遇上の話をする必要はありません。 以上、よろしくお願いします。 (Nさんへ 無料コンサルティングシートでご相談いただきましたが、メールアドレスが不備のため、返信できませんでした。こちらに回答を掲載しました。)
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