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トップページ評価の基本評価のQ&A人事制度の基本有名人の評価言いたい放題掲示板

   

  評価のQ&A 9

 
   

41.人員削減の手順

 
   

 業績不振で人員削減を考えています。なにぶん初めてのことなので、何をどうすればよいかわかりません。簡単な手順を教えてください。(中小企業の経営者Bさんより)

 色々事情がるのでしょう。とりあえず、手順を載せておきます。最近、このような相談が増えています。各企業の状況によりますので、具体的内容は個別のご相談ください。

 

項目

内容

1 人材削減の準備

(賃金カット、労働条件の変更)役員報酬のカット、役職手当のカット、賞与のカット、残業規制、賃金カット、賞与支給停止、降格、降職、配置転換、転勤など
新規採用中止、パートの解雇など

2 部分的退職勧奨

(勤務態度不良、業績不良者への対応)
普通解雇(戒告訓告
3回以上の根拠が必要)
退職勧奨(個別面接にて対応)

3 希望退職募集

(期間、対象者、定員、退職条件を定めて募集)
期間は
1030日間くらい。2次募集、3時募集も想定
管理職対象、中高年対象(
40歳以上)、全社員対象など
定員は予定より少し多めに設定
退職金の割増など、後に行くほど悪くなるようにする

4 本格的退職勧奨

(希望退職期間中または希望退職修了後に、面接で退職を勧める)
選定基準の作成

勤続年数、生活への影響度、単身者、扶養家族のいないもの、欠勤数、閉鎖部門、勤務状態、業績の低いもの
退職勧奨面接

5 整理解雇

(解雇者を指名して解雇する)
整理解雇
4つの条件
  ・ 整理解雇の必然性
  ・ 整理解雇回避のための努力
  ・ 解雇対象者の人選の合理性
  ・ 解雇手続きの妥当性

できれば整理解雇になる前に処理する

6 その他

普通解雇
(勤務態度不良などの理由による会社側からの契約解除)
懲戒解雇
(就業規則の懲戒理由による会社側からの契約解除)
出向・転籍

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42.退職勧奨面接の留意点

 
   

 「人員削減の手順」の件ではお世話になりました。その中に退職勧奨面接というのがありますが、具体的にどのような内容になるのでしょうか?ポイントだけでも教えてください。(中小企業の経営者Bさんより) 

 簡単にポイントだけをお知らせします。あまり強引にならないように注意してください。

1 希望退職対象者の区分を行う。通常ABCの3ランクに分ける。

 A 今後も会社にぜひ残ってほしい人。
 B 会社には残れるが、他の社員と代替も可能な人(辞めてもらってもよい)
 C 会社には残ってもらいたくない人。ぜひ辞めて欲しい社員

2 退職に希望退職説明の面接を行う

 A 希望退職の説明のみ行う(早期退職しないよう説得する)。通常1回のみ。
   引き留めのために追加することあり。
 B 希望退職の説明を行い、自由意志で考えてほしいと付け加える。
 
C 希望退職の説明を行い、自由意志であると言いつつ、本人のために制度の利用を勧   める。2回目、3回目と繰り返す。

3 退職勧奨の面接の注意点(Cの場合)

 ・ 最後は本人の意思で「退職届」を書いてもらう
 ・ 長時間拘束しない、食事時間、休憩時間もとらずに続けない。
 ・ 
業務を外して雑用ばかりさせない。
 ・ 
「やめろ」「君は会社にとって不用だ」「無駄飯喰わせる余裕はない」など強権的
   言動はとらない。
 ・ 
いわゆる「肩たたき」という行為は、それ自体が「脅迫」や「強要」に至らない限
   り、法律上問題になることはない。
      しかしながら、この行為を行うに当たっては、あくまでも対象となっている社員の
      プライドや感情を損なわないように、「きめ細かく」配慮し、その社員の「納得」
      を得たうえで、「心情」面からアプローチすることが重要である。

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43.目標設定の順番

 
   

 私は第一次考課者の係長です。部下の個人目標の設定に当たり、当市ではまず部下が目標を設定し、その後、係長、課長(第ニ次考課者)、部長の順で目標設定する予定で進めていますが、この順は逆だと思うのですが、いかがでしょうか?目標は、まず上司から設定して下へさげていくべきと考えますが、どうでしょうか?(ある市役所のkさん)

 目標設定の順番は、おっしゃるとおり、上から順に行います。
組織目標を設定して、それを達成するために、部下が設定するわけです。

ただ、目標管理の目的により、いろいろの方法があります。
1990年以前の「古典的目標管理」では、社員の動機付けが目的であり、部門の目標とは関係なく「部下が自主的に設定する」方法を取っていました。

今おこなわれている「今日的目標管理」では、組織目標達成が目的ですから、部門の目標を設定し、それをブレークダウンして部下の目標を設定します。

詳しくは、私のホームページ「評価の疑問」をご覧ください。

http://www.sabcd.com/

また、目標管理の種類をご覧ください。

http://www.sabcd.com/31mokuhyou/313mokuhyou.htm#4

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44.対人関係が苦手な社員

 
   

 営業部長をしている45才のものです。2人の部下のうち一人に手を焼いています。日ごろから、私に対しても反抗的な態度をとります。以前顧客から、態度・しゃべり方が悪いので、担当を替えてくれ、とクレームがありました。
 彼は仕事は細かい事まできちっとやります。ただ、対人関係はニガテです。他の社員のなかにも、彼の言動に不快感を持っている人はおります。

 さて、この社員を解雇したいのですが、どのような方法が適切でしょうか。
また、解雇できないのであれば、どのように退職にもちこめばよろしいでしょうか。

 ちょっと問題のありそうな社員さんですね。
ただ、性格が悪いからといって、即解雇というわけには行きません。

今後の行動に着目し、何らかのトラブルを起こしたら、警告書を出すようにしましょう。
警告書には「過去に何度か指導したが、本人が善処しなかった」ことを明記します。
それで、改善されれば問題ありませんが、それでも変わらない場合は、始末書を書かせてください。
そのとき、今後このようなことだあれば、厳しい処分があるということを告げます。
それでも、トラブルがあれば、減給等の処分をする。
退職勧奨する。
という風に順を追って処理するとよいと思います。

始末書3枚(5枚で確実)取れば、普通解雇の時の根拠にできます。
いずれにしても、何かトラブルがあったら、その事実と指導したことがわかる文書を残しておくとよいでしょう。
 

 
   

45.総合評価の基準点公開の必要性

 
   

 処遇に活用する際の総合評価において、何点以上ならAという絶対評価基準を事前に公開せずに、全社員の評価結果を集計し、平均点を算出してから基準を決定するという方法は『公開』の原則に反する運用方法で評価制度に対する不信感を募らせる原因となるものでしょうか?
 会社の業績次第で平均点が上下しますので(目標のウエイト配分の度合いも含めて)毎年決まった点数が明示できません。
 どのように考えたらよろしいでしょうか。(人事担当者 永井さんより)

 総合評価についての、ご質問ですが、私は次のように考えます。

 昇給、昇格について
 ある一定水準をクリアすれば、その権利はあるという考えから、事前に区切りの点数を公開して、そのレベルになるように、指導することが必要だと思います。

 賞与について
 賞与は業績配分であり、これは分布規制が必要だと思います。
事前に何%がS、Aというように公開しておき、何点以上かはその都度ちがうようにするのがよいと思います。
この場合、点数は公開する必要はないと思いますが、何%かは事前に公開しておく方が、納得性はあると思います。