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      おすすめ図書 2  
    11.変革するはわれにあり  
   

発行元/日本実業出版社 発行日/2001年11月10日 本体価格/1,500円 ページ数/275p

 日本では今、明治以来形成されてきた政治・経済・社会構造を翻す「100年単位での大転換」が進んでいる。それは、次の7つである。

1 石肩上がりの時代の終わり
 少子化による人口の減少などにより、これまでの「成長、増大」路線がー大転換期を迎えた。

2 失われた霞ケ関パワー
 明治以来の中央集権構造が崩れつつある。

3 「生産」から「生活」へ
 日本人の特徴であった「勤勉性」という価値観が失われつつある。

4 「拡大」から「縮小」へ
 社会や暮らしの面で、「小さいにとは良いこと」とする新たな方向性が出てきた。

5 「開発りから「回復」へ
 脱ダム宣言など、開発から環境回復へと方向転換が進んでいる。

6 「官」から「民」へ
 民間の意向を無視して官が進めてきた政策'は次々と破綻、代わってNPOなどの民間が活躍し始めている。

7 「普遍」から「固有」へ
 明治以来、グローバル・スタンダードに盲従してきたが、日本固有のものを見直す動きが出始めている。

 現在の日本の「閉塞状況」'の原図は、これらの変化に対応できる構造をいまだ用意できていない点にある。

 日本が復活するには、「地域」からの「独立分権革命」を起こす必要がある。
変草は常にこ「地域」「辺境」から起こっている。
例えば、米国では「ニューディール政策」や「サイバー・フロンティア」など、いつの時代も「フロンティア(辺境)」を設定して苦境を乗り越えてきた。
日本でも、明;台新政府をつくったの'ま「薩長土肥」を中心とする僻地の外様大名だ。
なぜ「辺境」から改革が起こるかというと、それは「小さいものは動かしやすい」からだ。
巨大組織では利権、慣行など様々な問題力絡んで小回りがきかないが、組織が小さいと、小さな力で変革することができる。
 この点で、IT革命で世界的な成功を収めた北欧儲国は、見習うべき点が多い。

 

 
    12.とっさのユーモアで切り返せる人、切られる人 キム・ジンベ著 宮本尚寛訳  
   

発行元/PHP研究社 発行日/2001年11月21日 本体価格/1,300円 ページ数/265p

 「何やってるんだ」「頑張るしかない」では、人は思うように動かない。人を率いるリーダーにとって不可欠のもの、それは「ユーモア」である!

 「優れたりーダーは、優れたユーモリストである。」
 このことは、全世界の多くの指導者を通じて、歴史的に証明されてきた事実である。
機知の富むユーモリストの言葉は、様々な局面において大きな力を発輝する。
例えぱ、たった一言でそれまで不利だった状況を一挙に逆転したり、多くの人々に希望を与えたりする。

● ユーモア・センスを磨くための5つの習憤
 優れたユーモリストになるには、次の習慣を身につける必要がある。
1 肯定的に考える
  姿勢があれぱ、失敗を笑いに変えることができる。ユーモアはこうした考え方から生まれる。
2 ひっくり返して考える
  世の中の全ての事物や現象を褒側からのそき、別の側面を見つける。
3 時と場をわきまえる
  TPOをわきまえてこそ、人に笑いをもたらすことができる。
4 全身を使って実践する
  言葉だけでなく、時には全身を使ったアクションによって、笑いの効果をより高めることができる。
5 表情に笑いをこめる
  笑顔があって初めてユーモアは完成する。笑顔がもたらす好印象は、実際の能力以外のプラスア  ルファの要素として活用できる。

● ユーモアを育む3段階の訓練
 ユーモアの感覚は、次の訓練によって育むことができる。
1 できる限り多くのユーモアを集め、それを他人に伝える。
2 収集したユーモアに自分なりの加エや変形を加え、面白くする。
3 創造段階のユーモアは、「即興ユーモア」と「準備されたユーモア」の2つに分けられる。
  前者は訓練を重ねないと難しいので、まずは商談や講演の前に、事前にユーモアを準備すること  から始めるとよい。

 
    13.問題発見のプロフェッショナル 斎藤嘉則 著  
   

発行元/ダイヤモンド社 発行日/2001年12月6日 本体価格/2,400円 ページ数/284p

● 問題を解決しようとする場合、まず「問題そのもの」を正しく認識する必要がある。
問題とは、「目標(あるべき姿)と現状とのギャップ」であり、そのギャップがもたらすものが何かを考え、
その本質に迫ることによって解決に至る道が見えてくる。

● 問題を発見できない4つの理由
1 問題を定義する前提となる「あるべき姿」を、的畦に描けない。
  ・ ビジョン構想力、目標設定力が欠如している場合
  ・ パラダイムシフト変化の認識力が欠如している場合

2 「現状」の認識・分析カが低く、正確な把握ができていない。
  ・ 現状を直視する問題意識の欠如
  ・ 現状を把握する分析スキルの欠如

3 「ギャップ」の構造を解明して、問題の本質を具体化・優先順位づけすることができない。
  ・ 問題となるギャップがあいまいな状態のまま解決しようとする
  ・ 問題の原因の優先順位づけができていないため、すべてを解決しようとする。

4 実行可能な「解決策」から逆順で短絡的に問題を捉えるために、拡がりを失う。

● 問題発見の方法には「オベレーション的問題発見」と「戦略的問題発見」の2つがある。
前者は「あるべき姿」を当然の前提として固定化し、「現状」を捉えようとするもの。だがこの方法だと、変化に対応できない。
環境の変化の激しい今日、新たな「あるべき姿」を構想することで問題を発見する後者の方法が重要である。

● 問題発見を助ける「4P」
1 Purpose(目的軸)  目的を意識することで視界が広がる。

2 Position(立場軸)  立場の違いから生じる認識のズレを意識することにより、問題を客観的に捉えることができる。

3 Perspective(空間軸) 問題をなるべく高いところから捉え、広く全体を把握することで、複雑な問題の本質が見えてくる。

4 Period(時間軸)  どの「時点」「期間」において問題を捉えているのかという点を明碓にしないと、問題は解決しない。

 
    14.自分を活かす”気”の思想 中野孝次 著  
   

発行元/集英社 発行日/2001年11月21日 本体価格/660円 ページ数/221p

 本書は、1912年に刊行された幸田露伴の「努力論」を、中野孝次氏がわかりやすく解説したもの。幸不幸は、成功、不成功によってではなく、心の持ちよう次第で決まると説く「努力諭』はすなわち
「幸福論」であり、失業者の増加など、閉塞感漂う現代において、改めて読まれる価値のある「励ましの書」であると言える。

● 人は、自己の目標の実現に努めることによって初めて、人間としての特質が備わっていく。すなわち、努力すること自体が人間の本性なのである。そして、苦しみに耐え、工夫を重ねて、自己の欠点を直す、そのように人知れず努カした者のみが、好運を招き寄せることができる。

● 人が努カする際には、「志」が必要である。それは、次の4つの基準を満たすものでなけれぱならない。
 1 正  片寄ったり、邪道に陥ったりせず、真ん中を歩む。
 2 大  常に自ら自己を大きくするよう努める。
 3 精  何事にも注意を行き届かせ、碓かなことだけを行う。
 4 深  何をするにせよ、深いところまで掘り下げる。

● 人が物事を成し遂げられるか否かは、「気」次第である。他に心を奪われて今やっていることに身が入らない「気が散る」という状態、逆に1つに集中しすぎて他に気が回らない「気が凝る」という状態では、満足なことはできない。一流に達するには、どんなまらぬ事でも、全力で処理する習慣を身につけることが大切だ。

● 人にとり最も望ましいの}ま、「気が張った」状態である。これは、人の内にあるものが外に向かって伸び広がろうとする状態で、この時、人はどんな労苦も苦とは感じず、物事を行える。この「張る気」が生じる要因として、最も正大崇高なのは「我と我が信の一致」である。また、それまで眠っていた自分の能カを目覚めさせる「環境の変化」も、張る気を生じさせる大きな要因である。

 
    15.この業界・企業でこの採用テストが使われている! SPIノートの会 著  
   

発行元/洋泉社 発行日/2002年3月11日 本体価格/1400円 ページ数/219p

● 今までの対策本は間違いだらけ
 例えば、「誤謬率」の話によって、慎重すぎる回答をし、多くの設問に回答できない状態になっていた。しかし、実際にはSPIや他の採用テストの大半は「誤謬率」など調べていない。

● 性格テストで足切されている
 能力テストだけでなく、正確テストでも大幅な足切るをしている。能力テストの対策に時間を割く学生が多いが、性格テストの対策も重要である。
 1 性格テストは面接官に先入観を与える。
 2 性格テストは入社後の配属や昇進にも影響する。

● 性格テストにも正解がある
 性格テストをクリアするためには「その企業がその職種に求めている人物像」を予測することが重要である。

● SPI言語攻略(二語関係)
 二語関係は「集合体」と考え、「含む単語」「含まれる単語」として、>や<で印をつける。関係としては同意語・対語・役目・原料の4つで考える。

以下、SPIをはじめ、各種採用テストの攻略法を掲載している。

 

 
    16.仕事のなかの曖昧な不安 玄田有史 著  
   

発行元/中央公論新書 発行日/2001年12月20日 本体価格/1900円 ページ数/254p

● 「何が原因なのか、一体どうなるのかよくわからない」仕事における、そんな「唆味な不安」が広がりつつある。
雇用問題もその1つで、中高年の失業が深刻視されている。だが他方、若年の失業についてIまさほど深刻に捉えられていない。若年の失業の多くが、働くのが嫌で辞めた「自発的失業」とされているからだ。
しかし実際は違う。統討データを見る限り、特に若者の就業意識が低下したということは言えない。

● 新規学卒就業者のうち3年以内に退職する者の割合が高いが、その原因は「新卒市場の環境悪化」にある。つまり、卒業前年の失業率が高くなると必然的に就業機会が滅り、多くの者が自分の志望する会社以外の会社に就職せぎるを得なくなる。
その結果、やりがいや満足を得られる仕事に出会う機会も減り、些綱な不満などで簡単に転職してしまうのである。

● 90年代以降、急速に悪化する若年の就業問題の原因として見落とせないのが、中高年雇用の「置換効果」である。45歳以上の社員の比率が高まった大企業ほど、新卒採用の求人が大幅に減っているが、このように中高年がすでに得ている雇用機会を維持する代償として、若年の就業機会が奪われている。

● 「格差拡大」の懸念も、暖味な不安の1つである。しかし多くの人が「貧富の差が広がっている」と感じているにも関わらず、統討・データには所得格差を示す証拠は見当たらない。それは、今起こっているのが賃金格差ではなく、同一の賃金でありながら仕事内容に差がある「仕事格差」だからだ。

● 個人の能力評価をオープンにしていこうという、「成果主義」の導入に対する不安も強まっている。この成果主義の成否のカギを握っているのは「仕事の明確化」、そして企業による「能力開発」の機会の椴極的な拡大である。

 
    17.好感を持たれる人の気の使い方101 山ア 武也 著  
   

発行元/三笠書房 発行日/2001年12月20日 本体価格/1300円 ページ数/227p

● 周囲を見渡した時、特に何かの取り柄があるわけでもないのに、誰からも好かれる人がいる。
その一方、取り立てて欠点がないにも関わらず、人から敬遠される人がいる。
何がその差を生むのか?
それは、「相手の立場に立って考えることができるかどうか」ということである。

● 人に好かれるためのコツ
@ 社交的な会話において相手が何かの質問をした時は、その人もそのことにっいて興味があるということ。
こういう場合は質問に答えるだけでなく、相手にも同じ質問を投げ返せぱ話は盛り上がる。

A 人と意見が対立した時は、「自分とは異なる見解を知ったことで、自分の考えの不十分な点がわかった」と考え、感謝する。

B 会話中、相手が話したちよっとした話題を覚えておき、後日、再びその話題を持ち出す。
すると、相手は細かなことまで真剣に聞いてくれていたことに対して感激し、その人に特別の感情を抱く。

C お礼でものを贈る時、「常識的にふさわしい」'とされる相場をはるかに上回るものを贈ると、相手は驚き、長く記憶にとどめる。

D 相手の好き嫌いを覚えておき、さりげなく話題に乗せると、相手は自分に興味を持っていてくれると思い、好意を抱く。

E 全てに完壁を目指す人は、近寄り難い雰囲気を人に与える。時には「パカ」'になって、緊張を緩めることで、人は親近感を覚える。

F 毛嫌いする相手と接する時は、その人が「自分の身近な人」であると仮定する。そうすることで、どこか通じ合う部分を見つける。

G 自分が中心となって何かの成果を上げた時、無理にでも周囲から「功労者」を見つけて、その功労を押しつける。すると、他者に花を持たせる人の周りには一生懸命に仕事をする人が集まり、常
に最良の成果を上げることができるようになる。

 
    18.決断のプロフェッショナル 今村栄三郎 著  
   

発行元/光文社 発行日/2002年1月20日 本体価格/680円 ページ数/198p

● 昔から、「成功者たちの決断は速い」と言われている。では、なぜ彼らは決断が速いのか?
それは、決断に至るまでの「プロセス」がしっかりしているからである。

● 多くの人は「ひらめき」や「その場の思いつき」に基づいて決断を下している。
もちろん、これらを全く否定することはできない。ただ、「ひらめき」や「思いつき」を重視する場合でも、あくまでも決断までのプロセスがしっかりしていることが重要である。

● 成功者が決断を下す際の特徴の1つとして、「誰のための決断」かということが非常に明確である、ということが挙げられる。

● さらに、成功者の決断の特微として、頭脳の中のスクリーンに「決断までのプロセスを映す」ということが挙げられる。
彼らぱその映像を見ながら、瞬時に情報を整理し、ヌケやモレ、堂々巡りを排除する。
そして、可能な限り情報の中身を具体的に絞り、比較する。
つまり成功者というのは、決断に至るまでのプロセスを映像化するのに長けているのである。

● 「意思決定のスピード」「決断の目措す対象が明離」「決断に至るプロセスの映像化」
この3つが、成功者の決断の特徴である。
そして、決断に至るプロセスは、「シンクポイント(考えるポィント=意思)」の連鎖によって構成されており、単なるひらめきや思いつき、幸運、偶然の作用とはほとんど無縁である。

● 決断のための24のポイント

☆ 決断のための戦略のシンクポイント

1 ベーシックな認識を確実にする。
  環境の変化、競合する対象、自らの能力・資産・経験を認識する。

2 ありたい姿を明らかにする

3 戦略機動力を突き止める
  自らのパワーの源をしっかり認識する。

4 ゴールを設定する

☆ 何が問題か?(状況把握)

5 問題点を列挙する

6 事実情報にこだわる

7 課題化する

8 優先順位をはっきりさせる

☆ なぜそうなったか?(原因究明)

9 差異を明らかにする

10 情報整理をすばやく行う

11 情報の品質を問う

12 想定原因を情報で検証する

☆ 最善策は何か?(選択決定)

13 選択の目的を明らかにする

14 目標や条件を列挙して評価する

15 複数案を考える

16 リスクを考える

☆ 将来大丈夫か?(将来分析)

17 達成するポイントを定める

18 重大領域をチェックする

19 リスクとチャンスを整理する

20 対策には事前と事後がある

☆ それは達成できるのか(実施分析)

21 ワークを細かく分ける

22 役割分担をはっきりさせる

23 進行上の重点チェックをする

24 経験を映像化する

 

 
    19.合併人事 三神万里子/細田浩之 共著  
   

発行元/翔泳社 発行日/2002年1月11日 本体価格/1500円 ページ数/234p

● 「日本企業同土の合併は5%しか成功していない」とさえ言われるほど、企業合併はま大きな困難を伴うものである。
その最大の原因は、「人材を適正に評価して統合すること」の難しさにある。
しかも、現在日本で起きている合併の多くは、とりわけ「業務の重複」の多い競台企業同土による「水平合併」である。
この場合、企業文化の衡突と人員削減の恐れは特に強いものとなる。

● 外資系企業の場合は、日本企業の約3倍ものスピードで統合作業を進める。
人員削減の対象者の絞り込みが、合併交渉前から始まることすらあるほどだ。

● 外資系企業も日本企業も、制度上は早期希望退臓でも、内実は指名解雇同然の場合がある。
しかし、人員削減はキャリアアヅプのチャンスでもある。
有能な上位2割の人材にとっては転職で新天地を切り開く契機になるし、中間層にとっても、上層部が抜けることでプロジェクトを任されたりするチャンスが巡ってくる。

● 合併時の人事において、特に重視されるのは「人的資質」、すなわち「継続して結果を出せる人材としての信頼性」だ。
なぜなら、合併によって仕事の進め方や競争のルールも変わるため、それまでの「役割に徒った仕事」の評価は通用しなくなるからである。
基本的な「人的資質」とは具体的には、困難なことでもやり抜く力、環境が変わっても良好な対人関係を作れるカ、自分よりチームの利益を優先させる度量などのことである。

● 従って、これまで優秀と思われてきた人でも、その優秀さが合併後も通用するかどうかを考えておく必要がある。
例えぱ、「なぜ優秀と思われていたのか」「なぜ結果を出してこられたのか」「これからどんな失敗の可能性があるのか」といった点を、これまでの人脈や情報網との関係を踏まえて分析する。
こうした作業により、合併の激動期自らのために活かす道が開けてくる。

 

 
    20.交渉戦略のスキル ハーバード・ビジネス・レビュー 編  
   

発行元/ダイヤモンド社 発行日/2002年2月7日 本体価格/2200円 ページ数/274p

 本書は、ハーバード・ピジネス・スクールの機関i志、「HarvardBusinessReview』に掲械された諭文のうち、「交渉」をテーマにしたものを集めたものである。

● 組織内で生じる「対立」を処理する際の基本的前提は、「対立を本質的に“良い…悪い"と見なさない」「対立に対処する唯一“正しい"方法はない」ということである。

● その上で、マネジャーは次のような問いかけを自身に行う。
 ・ 当事者闇の対立}まどういう性質のものか?
 ・ 対立の根底にある要因は何か?
 ・ その対立的な人闇関係はどの段階にあるか?
 ・ 当事者は同じ情輔を共有しているか?
 ・ 当事者は共通の情報なのに異なった理解をしていないか?
 ・ 当事者は自分の立場、役割に影響されていないか?
 こうして意見の不一致の原因を見つけることで、どのような処塾理を行えぱよいかが見えてくる。
対立解消のためのアプローチとしては、「対立の回避」「対立の封じ込め」「対立の明碓化」「対立の創造的解決」の4つがある。

● 自分の利益を貧欲に追求する“手強い願客"と互角に渡り合うには、次の8つの基本的戦略を実行するとよい。
1 切り札の数を増やす
 営業マンの多くは価格が切り札だろ信じているがそうではない。価格とは利益が一致しない部分に過ぎない。したがって、利害が一致するところに目を向けることが大事である。

2 相手の言い分に耳を傾ける
 顧客からできるだけ多くの情報を聞き出す。これが交渉の基本である。

3 交渉内容を整理して覚えておく
 交渉がもつれると、顧客はいらだちすでに合意した事項について蒸し返したり、最後になって新たな問題を持ち出したりする。
これを防ぐために、すでにまとまった内容を要約して、これから話し合う内容を整理するとよい。

4 願客のニーズを理解し、肯定する
 顧客満足だけではなく、買い手と売り手の双方が満足できる解決策を探す。
これが交渉における最高のスタンスである。

5 双方に有効なことを確認してから前に進める
 仮定的な解決案を持ち出し、一緒に考える。一度与えた解決案は取り返すのが難しい。

6 厄介な問題は最後に回す
 比較的簡単な問題から取り掛かることで高尚に弾みがつく。
 簡単な問題について話し合うことで、別の解決策が見えてくることがある。

7 初めは強気、そして徐々に譲歩する
 顧客にとっては価値があり、売り手にとってはわずかなコストの増加ですむものから譲歩する。

8 感情を揺さぶるような罠を回過する
 顧客は相手の混乱を狙って怒りなどの感情に訴えることがある。