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      読売巨人軍長嶋監督の人事考課 (考課日:2000/6/29 )  
     1.考課対象  
   

 2000年プロ野球ペナントレース前半戦の戦い

 
     2.主な行動事実  
   

 6月28日終了時点で1.5ゲーム差の1位。貯金6。

 
     3.人事考課の考え方  
     
監督の職務を試合に勝ち優勝することと考えた場合。 監督の職務をペナントレースを面白くし、最後には優勝すると考えた場合。
(日本代表監督とはちがう、あくまでも興業)
1.成績考課
 これだけの戦力をもち、ぶっちぎりで優勝することが期待されている中で、貯金6は少なすぎる。この時期における期待水準は貯金10程度であり、成績考課はCと判断せざるを得ない。借金であればDとなる。

2.情意考課
 大事な場面で清原を使うなど、勝つということよりも、ファンサービスを優先させた行動が再三見受けられたので、責任性はCと判断する。
 定石にとらわれずに、常に新しい方法や周りがあっとおどろく采配が目立ち積極性はAと判定できる。

3.能力考課
 ガルベスの問題などは、言いにくいことをはっきり言わないことが原因であると考えられるので管理指導力はCと判断する。(選手に遠慮していえないなら指導力、はっきりいったつもりがわかりにくくて本人が理解できなかったのであれば折衝力)
 また、現状分析や確率よりも、自分の思い込みによる判断が多く、試合に勝つという観点からはマイナスが見受けられたので判断力をCとする。

4.ウエイト
 成績40%、情意20%、能力40%とする。

5.結論
 
総合評価48点で「かろうじて業務が遂行できたC」となる。
 優勝するためには、選手の絶大なバックアップが必要ということか?
 

1.成績考課
 ペナントレースを盛り上げるため、あまり無理をせず、セリーグのダンゴ状態を演出しなおかつ、1ゲーム差程度の1位にいることは、素晴らしい。勝つときは、圧倒的強さを見せ付け、負けるときは、1点差負けのくやしさを与えてくれる。成績考課は文句なくAと評価できる。

2.情意考課
 ただ勝つことだけでなく、面白くして勝つという制約の中で、現状1位は努力の賜物である。責任性はA。
 セリーグを盛り上げるため、お荷物球団を作らないように、阪神や横浜に連敗するなどは絶妙の采配といわざるを得ない。協調性A。
 ただ勝つだけでなく、ファンの期待を常に察知し、それに応えようとする姿勢は積極性でAと評価できる。

3.能力考課
 常に劇的なストーリーを描き、勝利と感動を与えようと展開する、状況判断は凡人の想像を絶するものがある。判断力Sとしたいが、たまに裏目に出ることがあるのでA。
 論理的な言葉ではなく、擬音を多用し、バッティングの微妙な部分をフィーリングで指導できるのは、特筆すべきである。指導力S。

4.ウエイト 左に同じ
5.結論
 総合評価77点で「1ランク上の基準で見ても素晴らしい、申し分ないS」となる。
 プロ野球コミッショナーとしても申し分ないということか?

 

 
     4.人事考課の結果  
   

 

考課項目・要素 評語 ウエイト 評語 ウエイト
成績考課 40% 40%
情意考課・規律性 5% 5%
情意考課・責任性 5% 5%
情意考課・協調性 5% 5%
情意考課・積極性 5% 5%
能力考課・知識技能 5% 5%
能力評価・判断力 10% 10%
能力評価・企画力 5% 5%
能力評価・折衝力 B(C) 10% 10%
能力評価・指導力 C(B) 10% 10%

総合評価

48点 77点

 

 
     5.補足説明  
   

  このようにあるべき姿(職務基準)を明確に決めておかないと、まったく正反対の結果になってしまう。
 実際の人事考課では目標面接等で期待水準を明確にし、お互い納得していることが肝要である。目標カードに書いただけのうわべ上の確認は、あとで、誤解を招くことがある。よく話し合うことが大切だ。