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      トルシエ監督の人事考課 (考課日:2000/6/25)  
     1.考課対象  
   

 日本代表監督の続投

 
     2.主な行動事実  
    1.日本代表の成績(1998/10以降)
チャレンジマッチ 1998/10/28 対エジプト  ○ 1対0で勝ち
チャレンジマッチ 1999/3/31 対ブラジル ● 0対2で負け
キリンカップ’99  1999/6/3 対ベルギー △ 0対0引分け
キリンカップ’99 1999/6/6 対ペルー △ 0対0引分け
南米選手権  1999/6/30 対ペルー ● 2対3で負け
南米選手権  1999/7/3 対パラグアイ ● 0対4で負け
南米選手権  1999/7/6 対ボリビア △ 1対1引分け
チャレンジマッチ 1999/9/8 対イラン △ 1対1引分け
カールスバーグ杯 2000/2/5 対メキシコ ● 0対1で負け
カールスバーグ杯 2000/2/8 対香港 ○ 0対0pk勝ち
アジア杯予選 2000/2/13 対シンガポール ○ 3対0で勝ち
アジア杯予選 2000/2/16 対ブルネイ ○ 9対0で勝ち
アジア杯予選 2000/2/20 対マカオ ○ 3対0で勝ち
親善試合   2000/3/15 対中国 △ 0対0引分け
親善試合  2000/4/26 韓国 ● 0対1で負け
ハッサン2世杯  2000/6/4 フランス ● 0対0pk負け
ハッサン2世杯 2000/6/6 ジャマイカ ○ 4対0で勝ち
キリン杯2000 2000/6/11 スロバキア △ 1対1引分け
キリン杯2000 2000/6/18 ボリビア ○ 2対0で勝ち

  オリンピック代表チーム
   オリンピック予選突破(12戦全勝) 壮行試合で韓国に連勝
  U20チーム
   ワールドユース選手権準優勝 

2.その他の行動・状況
  Jリーグとの選手召集についての軋轢
  強化委員会との軋轢
  記者会見での協会批判とも取れるコメント その他

 
     3.人事考課の考え方  
    1.成績考課
 職務基準を
  a. 試合に勝つ
  b 2002年ワールドカップに向けた基盤作り
  c. 若手の育成(オリンピック予選突破)      と仮定すると、

「a. 試合に勝つ」については、勝ったり負けたりであり、いい点もあれば問題点もあるが、フランスワールドカップで0勝の日本のレベルからみれば、よくやった期待通りでBと評価する。

「b 2002年ワールドカップに向けた基盤作り」については、フラット3の定着と、ハッサン国王杯以降の得点力アップからみてAと評価する。

「c. 若手の育成(オリンピック予選突破)」については、ワールドユース選手権準優勝の結果も含めて、文句なくAと評価できる。

2.情意考課
 自分の仕事を完成させようとする意欲(責任性)については、強いものを感じるが、まわりの協力を得てでもという点に関しては若干不足していたので、Aではなく期待通りBと評価する。
 他人の仕事に協力しようとする意欲(協調性)に関しては、Jリーグのチームに対すつ配慮に若干欠けるところがあり、Cと判定せざるを得ない。
 新しいものに挑戦する、改善提案をするという意欲(積極性)については、フラット3の採用やJリーグと違うポジションを与えての新しい発見などみるべきものがあり文句なくAと評価できる。
 規律性は特に問題なかったBと評価する。

3.能力考課
 戦術そのものの評価は別にして、上記の成績が出るということは基本的に能力はBであり、指導力に関してはAと判定できる。

4.ウエイト
 スポーツということから、成績40%、情意20%、能力40%とし、監督ということから、指導力のウエイトを高くした。

5.結論
 総合評価は申し分ないAとなる。したがって、トルシエ監督の続投は妥当といえよう。

 
     4.人事考課の結果  
   

 

考課項目・要素

評語

ウエイト

成績考課・勝つ 20%
成績考課・基盤 10%
成績考課・育成 10%
情意考課・規律性 5%
情意考課・責任性 5%
情意考課・協調性 5%
情意考課・積極性 5%
能力考課・知識技能 5%
能力評価・判断力 10%
能力評価・企画力 10%
能力評価・折衝力 5%
能力評価・指導力 10%

総合評価

66点

 

 
     5.補足説明  
   

 戦術に関しては、その件に関して能力のないものが能力の高い人の能力を評価することはできない。
 能力のある人は能力のない人の定石を超越した行動を取り、それが得てして能力の低い人から見ると、低い評価になることがある。
例えば、韓国戦の後半の選手交代についていろいろ批判する人がいるが、それはその人の定石とちがうから批判するわけであり、トルシエ監督はもっと高い観点で物事を考えているかもしれない。少なくとも代表監督の経験のない人の定石で、代表監督の采配を評価しても、まったく意味のないことである。
逆にその人たちの定石どおりにやっていると、代表監督にはなれないのである。