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  評価のQ&A 22

 
   

106.バラバラな賃金の運用

 
   

 今後薬剤師の人事考課を行いたいが、人材確保のために最初の契約が個人個人バラバラで現在の給与にかなりの格差があります。どのような評価をしていけば能力主義の給与に是正できるのでしょうか?

 まず賃金制度の整備を行います。

1 当社の薬剤師の標準賃金を決めます。
  これは、世間相場、会社の支払い能力、などを勘案してください。

2 さらに、薬剤師の最低賃金と上限賃金を決めます。
  今後の採用する際の、最年少者の初任給を最低賃金に、
  その後、経験を積んだベテランに対して、支給できる最高金額を上限にします。

3 現状の社員の賃金が、その金額の幅に納まるようにします。

4 これで、無条件にあがり続ける賃金制度から脱皮できます。

次に、評価制度を考えます。

1 評価項目は「行動評価」と「成績評価」でよいと思います。
  能力は有資格者ですから、いまさら評価する必要はないと思います。
  保有している能力を使って、どう行動するか、どのような成果をあげるかが大事です。

2 行動評価の要素と基準を決めます。
  これは、このホームページのコンピテンシーの項目に見本がありますから参考にしてください。
  評価の疑問 > 評価の基本 > コンピテンシー

3 成績評価の仕組みを作ります。
  各人の役割を明確にして、どうなっていたらその役割を果たしたといえるのかを決めます。    
  そして、それに対して達成したかどうかで評価します。

 4 行動評価と成績評価の結果により、総合評価を出します。
  それぞれ重み付けをして、総合評価SABCDを決めます。

5 この総合評価により、賃金が変動するようにします。
  たとえば、標準賃金より低い場合は、
  S=3000、A=2000、B=1000、C=0、D=−1000
  標準に賃金より高い場合は(上限に達した場合は、上限でストップ)
  S=1000、A=0、B=−1000、C=−2000、D=−3000   
  という風に、ルールを決めます。

6 これで、評価に連動した賃金体系になります。

 

 
   

107.退職者の賞与

 
   

 当社は、賞与支給日に在籍していない者には賞与を支給していません。たとえ賞与算定となる対象期間すべてを在籍していても、支給日前に退職した者には賞与を支給しません。こうした取扱いは法的に問題でしょうか。また、支給日まで勤めて退職した場合、賞与は出ますが減額されます。これはどうでしょうか。

1.支給日在籍条項について

 賞与は、就業規則や労働協約で支給基準を定めていれば労働基準法上の賃金(労基法第11条) に当たるので、対象期間の全部または一部を勤務したにもかかわらず、支給日前に退職した者に賞与を支給しないという取扱いは、労基法第24条の賃金全額払い原則に反するのではないかとの疑問があると思います。
  このような取扱いは、就業規則や労働協約での「支給日に在籍している者にのみ賞与を支給する」という、いわゆる支給日在籍条項を根拠としているのが一般的ですが、このような条項または慣行の効力を法的にどう解釈するかがポイントになります。

 判例では、 「賞与は、 従業員にとり単なる会社の恩恵または任意に支給される金員ではなく、 労働の対価としてその支払いを義務付けられた賃金の一部であり、 支給対象時に在籍しない従業員に対しても使用者は支払義務をもつ」 (日本ルセル事件 昭49・8・27 東京高裁判決) としたものもありますが、 多くは支給日在籍を条件とする支給規定 (もしくは慣行) を正当としているようです。  (例えば、大和銀行事件 昭57.10.7 最1小判やニプロ医工事件昭57・9・8 前橋地裁)

 したがって、法的には問題ないものと思われます。

 ただし、退職日を労働者本人が選択することができない定年退職や、整理解雇等の会社都合退職については、支給日在籍条項は適用できないと判断するのが妥当でしょう。

2.支給日退職者の減額について

 退職者の減額については、賞与の意味を考える必要があります。

 古い判例ですが、「会社は、 賞与を支給日に在籍する従業員にのみ支給する扱いをしており、 従業員らもこれに納得し特に反対の意思を示したことはなかった。 従って、 この取り扱いは慣行として確立しており、 またこの扱いは賞与に対し今後の勤務継続への期待も含ませているものと考えられるが、 この期待を賞与に込めることは不合理ではなく、 公序良俗に反せず正当である」 (昭57・9・8ニプロ医工事件 前橋地裁)というのがあります。

 すなわち、賞与には継続勤務への期待がこめられているという解釈です。そうであれば、支給日に退職する人にはその期待がないのであるから、その期待分が減額されるのは致し方ないということになります。

  しかし、この考え方は過去の年功制の時の考え方(賞与は恩恵とか将来への期待など)であり、最近の成果主義では「賞与=期間中(過去)の業績配分」ということになっており、減額する根拠はなくなっていると考えるのが妥当でしょう。

 

 
   

108.病院での評価

 
   

 未熟な目標管理制度であるが、人材育成のために数年で必ず成功させたいと思う。そのために考課者訓練をやりながら、少しずつ意識の変革を図りたいと考えているが、その方向性は間違ってないでしょうか?(病院の看護部長ノンさん) 

方向性としては間違っていないと思います。 大変でしょうが、がんばってください。

 私の経験で言いますと、 病院の場合、それぞれの専門化集団であり、部門長といっても 専門能力は高いが、管理能力がない、あるいは、管理者としての意識が低い という場合が多くあります。
 ですから、人事考課の勉強ももちろん大事ですが その前に、部門長としての意識、管理者としての意識をしっかり持たせることが 大事です。 仕事をしっかりこなすという点では、皆さんプロ意識が高く問題ないと思いますが 部下を育てる、動機付けをする、など、労務管理に関して、意識が低いことがあります。 そのような人に、人事考課だ、目標管理だ、といっても、よけいな仕事をやらされるというような感じで、真剣に取り組んではくれません。

 部門長として、管理者としての仕事は何なのかをしっかり理解させたうえで、 すすめるのがよろしいでしょう。

以上、よろしくお願いします。
 メールで回答したのですが、アドレス不明で戻ってきてしまったので、こちらに記載しました。

 

 
   

109.能力考課は難しい

 
   

 私は製造業の大規模企業に勤める者です。 過去のQ&Aでもこの質問が幾つかあったようですが、私も「能力評価に関しては絶対評価は難しい」という風に思ってしまっております。理由は、色々ありますが、例えば、
 ・ 評価基準が抽象的にならざるを得ない。
 ・ 絶対主義で能力評価しようと思えば、基準を詳細に、曖昧さを排除して作る必要がある。
 ・ 一方、能力は外からは見えず主観的に判断されるものであるから、実際にはこれにより評価を行うための能力基準は作成不可能に近い
 などです。考課者に受け入れられる絶対評価基準(能力に関する)をどのように作り、運用するべきなのか、ご教示賜りたい。(人事担当者)

 おっしゃるとおり、能力評価は、相対評価、絶対評価に限らず、非常に難しいですね。 能力というのは、直接眼に見れるものではないですし、基準の作成も大変難しいです。 ですから、最近は能力評価をやめて、目に見える行動を評価するように変える企業が増えていています。

 そうは言っても、現実に能力評価がるわけですから、何とかしなくてはいけません。
 能力評価が難しいといっても、知識や技能のような修得能力は比較的簡単です。 基準作成も、等級ごとに求められる知識と技能を列挙すればできます。 基準ができますから、もちろん、絶対評価で行うことになります。

 問題は、判断力や企画力などの習熟能力です。 これらの等級ごとの基準を作成しようとしても、「言葉遊び」になってしまい、 現実的な基準が作成できません。 したがって、等級にふさわしい課業を明確にして、等級相当の課業を行っている場合における、トラブル処理や改善内容によって、習熟能力を判定するという 代替法で行うようするのが妥当かと思います。 (等級相当の仕事をしているとは限らないとか、能力を判断できる事象がないとか いろいろ問題があります)

 ひとつの方法として、 習熟能力の等級別の基準作成は、非常に難しいので、等級ごとに作成しないで 最高レベルの基準を作成し、その最高レベルに対して、どのくらい近づいているかを評価すると言う方法があります。これですと、基準はひとつだけなので何とか作れます。 評価をすると、当然高い等級の人は高得点に、低い等級の人は低い点数になるでしょうから、その辺を勘案して、3等級は30点でB、4等級は35点でBというように 等級ごとに基準を変えるようにすればよいでしょう。

 いずれにしましても、能力評価は難しいです。 ですが、この能力考課が年功を司っているのです。 同じ仕事をしている限りは、能力は下がらない、 昨年と同じか伸びる、わけですから、社員にとっては、よい評価項目と言えるのではないでしょうか。

 

 
   

110.残業の評価

 
   

 残業が多い社員に対して評価反映することは可能ですか?そもそも残業とは、上司が命じて、あるいは許可してするものですから、残業量が多いからと言って個人評価(低く)には、反映できないと思うのですか?

 そうですね。 残業は36協定の範囲内で 会社の指示により、または、社員が申告して会社が承認にすることにより 行うことになります。
会社が、指示または承認して行った残業に関して、一律的に、評価でマイナス処理することは問題があります。

 ただし、残業そのものではなく、残業に至った過程に対して評価することはできます。
 適正な仕事量で適正なレベルの仕事を与えているにもかかわらず 時間内にできない場合は成績考課(仕事の量または質)でマイナス評価となります。
 一生懸命に仕事せずに、残業になった場合は、情意考課(責任性)でマイナスとなります。
 能力不足で、仕事が遅れたのであれば、能力考課でマイナスになります。

 ただ、仕事量そのものが多い、仕事の難易度が明らかに高い場合は 逆です。そのような困難があっても、残業までして仕事を完了させようとしているわけですから、責任性でプラスの評価になります。
 突発的な会社の事情で残業せざるを得ない場合に、残業して業務を完了してくれた場合は、組織への協力=協調性でプラスの評価になります。

 残業問題は、多くの場合、管理者に問題があります。
・ 残業を野放しにしない(時間管理を行う)
・ 残業が増えないように仕事の分担をうまく行う
・ 仕事を計画的に行うようにする。改善する。
など、管理者が本来やるべき仕事をしないと、残業問題が発生します。

 管理者に、業務の効率化により残業時間をどれだけ低減するかの目標を設定させ 目標が達成できなかったら、管理者の評価を下げるという風にするとよいと思います。