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トップページ評価の基本評価のQ&A人事制度の基本有名人の評価言いたい放題掲示板

   

  評価のQ&A 19

 
   

91.呼び出し待機手当

 
   

 現在、ある顧客のハードウェアの保守を担当しています。 会社はパートナー会社には365日24時間対応を売りにしていますが、 休日(土日祝日)、トラブルがいつ起きてもいいように、 自宅待機というかたちで休日を過ごす日が隔週であります。この自宅待機という時には賃金は支払われないのでしょうか? 現在は自宅待機時には発生していません。 もちろん仕事が発生すれば賃金は支払われます。(Hさん)

 労働時間とは仕事をしている時間ではなく、指揮命令に服している時間をいいます。 例えば、店員さんが客待ちしている間実際に仕事をしていなくても、指揮命令下にあれば労働時間といえます。昼休みに、電話当番を命じられて電話を待っている時間も労働時間といえます。

 今回、休日に客先からの電話を待っているということですが、その電話の頻度や時間にもよりますが、ほとんどない状況であれば、かなり自由度が高いので指揮命令かにあるとはいいがたく労働時間には入りません。
 しかし、それなりの負担もあるわけでそれに対する何らかの保障は必要です。通常賃金の3分の1程度の待機手当を支給するのがよいのではないでしょうか。

 

 
   

92.業績連動賞与の功罪

 
   

 当社は建設業を営む中小企業でありますが、公共工事が削減されている昨今では売り上げが大幅ダウンし、明るい見通しがありません。賞与は会社の業績に連動して総額が決まるようになっていますが( 賞与支給原資=算定営業利益×30%)、賞与評価でいくら個人がA評価をもらっても営業利益がでないと賞与がでないので、評価の意味がありません。今期の決算および来期の見通しを見ると、この後の2年間も想像がつき、頑張っても頑張らなくても同じになってしまいます。社員のモラールダウンにつながってしまうようなのですが、何かよい方法はないでしょうか?(人事担当管理職Nさん)

 業績連動型の賞与を導入していらっしゃるということですが 最近はますます導入する企業が増えており、企業にとっても、働く人にとっても 良いことだと思います。
ただ、賞与全額を業績連動にしてしますと、 ご指摘のような問題が生じ、モラールダウンにつながる恐れがあります。

 最低保障の賞与額を決めて、(例えば夏冬各1ヶ月とか)この額を 今の計算式で営業利益から差し引くようにして、算出利益額を出すようにすると良いと思います。 (通常の給与と同じように)
それで利益が出た場合、計算式に基づいて上乗せするようにすると良いと思います。 仮に、利益が出なくても、賞与の支給はありますから、評価は反映できます。

 賞与は業績配分の性格が強いですが 生活費の補填の意味合いもあります。
夏冬各1か月分くらいは、企業の責任として支給すべきでしょう。
その上で、業績配分の分を計算するのがよいと思います。
こうすれば、算定利益額が減りますから、業績配分賞与額も今までより少なくなります。
もちろん、利益が少ないときは、人件費の負担増にはなりますが、 その分社員のモラールアップにつながり、結果としてはプラスになると思います。

 提案の仕方として、 最低保障を何ヶ月かに設定する。
その代わり、上限も設定する、または金額に応じて30%の率を段々少なくなるように設定する。
こうすれば、長い目で見れば、人件費はほぼ同じになる。

 蛇足ですが
利益が出ないから、賞与はなしよというのは 「経営者の責任を、従業員に押し付けている」いるといえるでしょう。
権限を与えずに、やり方方法は決められていて それで結果が出ないから、賞与は出ないよ、というやり方は あなた任せの経営といわざるを得ないでしょう。

以上、よろしくお願いします。

 

 
   

93.小規模企業の人事制度

 
   

 社内の正社員に対して、今後の人事制度・賃金制度をしっかり構築したいと考えています。 サイトの内容は非常に参考なるのですが、弊社の様な規模の会社(正社員5名)には少々見合わない様に感じました。 まずは、今後の足掛かりになるようなスタートを切りたいのですが、具体的なプランや内容が整理できずにいます。 (アタマの中にはほとんど出来ているのですが‥) 早急に実行に移す為のアドバイスを頂ければと思い、ご相談させて頂きました。(経営者Tさん)

 人事制度の件ですが、頭ではかなりできているようですので それを具体化されると良いと思います。

 その際の注意点ですが
1 社員の方によく説明する。
2 一方的に押し付けるのではなく、社員の考えをよく聞いてあげる。
3 ゴールはある程度社長の考えてものであっても、そのゴールにいたるように社員と一緒に作り上げる。
4 押し付けられたという感じをなくし、自分たちで作ったというようにする。
5 たぶん成果に連動した賃金制度をお考えと思いますが、個人の成果の前に会社としての成果がわかるように会社の経理をある程度公開する。
6 そして、会社全体の業績がよければ、個人の賃金もよくなるようにする。
7 さらに、個人の評価も連動にするようにするためには、評価項目と基準を明確にする。
  特に、評価項目と基準は社員に考えさせる方がよいでしょう。
8 いずれにしても、会社と社員は運命共同体である、ということが実感できる人事制度にするのがよろしいと思います。

 以上、人事制度、賃金制度は会社をよくするための道具であり、目的ではないということを忘れずに どのような仕組にしたら、社員も頑張り甲斐があり、会社もよくなるかという観点で進められると良いと思います。

 

 
   

94.オリンピックは相対考課?

 
   

 素朴な疑問なのですが、ノーベル賞やオリンピックは相対考課か絶対考課か、もしくは両方になるのかが良く分からないのですが。初歩的な内容の質問で申し訳ありませんが、教えて頂きませんか?(ひろっさん)

 オリンピックは順位ですから、文句なく相対評価になりますね。
オリンピックの各国選考についても、人数が決まっていますから相対評価になります。
ただ、競技によっては標準記録を上回っていることが条件になる場合がありますので、その部分については絶対評価になっていると言っていいでしょう。
例えば、A標準を上回っていれば3人、B標準を上回っていれば1人というようになっている場合など。

 ノーベル賞の場合はよくわかりませんが、受賞人数が決まっているのであれば相対評価、人数が決まっていない場合は絶対評価と考えられます。
 実際には、ノーベル委員会が全世界の主要大学等機関と専門家に極秘に他薦を依頼し、送られてきた被推薦者と、委員会が独自の判断で選んだ人とで、ノーベル賞受賞候補者リストが作成されます。そして、そこから受賞者が選考されます。

選考基準については、スポーツとちがって数字で判断できるものではないので、合議により判断することになっているようです。

公表されている選考基準は、ノーベル氏の遺言「賞の選考に当っては、国籍はいっさい考慮せず、最もふさわしい人を選ばなければならない」ということだそうです。

以上、よろしくお願いします。

ひろっさんへ
 お問合せメールをいただきましたが、返信用メールアドレスが記入されていなかったので、こちらのコーナーで回答させていただきました。

 

 
   

95.組織としての基盤作り

 
   

 社員数50名の建設業ですが、社長は部下の育成には関心がなく、 仕事の消化が最優先の状態です。 そのために幹部役員は湯舟につかっている状態であり、部下の評価・育成は全くといっていいほど出来ておりません。自分をチヤホヤしてくれる部下を可愛がる傾向にあり、仕事が出来る・出来ないは関係がないに等しい状況です。
 理想としては、いい職場を提供でき、いい評価・教育ができ、いい仕事ができる企業にして行きたいです。 とにかく基盤をしっかりさせ、この状況をどうにか、改善していきたいです。 

 利益が上がっていて、将来の見通しも明るいのであれば 現状のままでもいいのではないでしょうか。ただ現実には、世の中そんな甘いものではないと思います。

 何らかの改革が必要だと思います。
しかし、改革には大きなエネルギーが必要です。 生半可な気持ちでは失敗に終わってしまい、もっと悪くなってしまう恐れがあります。
何かをきっかけに、不退転の決意で取り組む必要があると思います。

以下人事面から捉えると、次のようにすすめるとよいのではないでしょうか。

1.きっかけを捕らえる
 社長交代、赤字計上、同業者の倒産など、身近にこのままではいけないという現象をきっかけに、改革の必要性を訴えます。(将来像の提示)

2.人事関係の改革
 社員が一番関心があり、変化が実感できるのは人事に関することです。
 組織変更、人事異動などによりまず一つの変化を与えます。
 さらに、賃金制度、評価制度の変更を告げ、キーになる社員を選定して自社にあった賃金制度作成に入ります。(専門家を入れてあるべき方向を示す)

3.自社にあった人事制度作りの中で、世間の状況、当社の状況を理解させあるべき姿を考えさせます。

4.当然人事制度は、公正処遇に結びつくものにします。

5.評価の研修の中で、管理職としての立場役割を教えます。

6.反発する人も出てきますが、強いリーダーシップですすめます。

7.50人の社員であれば、2〜3人退職することも考えられます。

いずれにしても、改革を進める側の強い信念が人を動かすと思います。 そして、厳しい状況のときに行う方が共感を得られます。