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  評価のQ&A 3

 
   

 11.遅刻の常習犯?

 
   

 「遅刻の常習犯が数名います。
しかし仕事のできる役職者に多く、他の子の倍仕事をし、遅刻に対してもいつも深く反省をしているのですが、なかなか起きれないようです。意識は高いと思っている子たちなのですが、遅刻というのは他の子に示し持つかないし・・ひどく罰していいものでしょうか。」

 仕事ができるということと、遅刻をするということは別問題です。仕事ができるということはそれはそれで、能力や成績でプラス評価ができますが、遅刻をよくするということは情意考課(勤務態度評価)の規律性でマイナス評価となります。
 いいところはいいでほめてあげる(その点に関しては高い評価をする)、しかし、いけないとことはいけないで注意し、その点についてはマイナス評価をするということになります。

 評価上は上記のようになりますが、問題は本人が遅刻をせず、今まで通り一生懸命仕事をするように仕向けることです。どうるればよいか、・・・・・・

 上司の対応が大切です。
遅刻が悪いと思っていないのであれば、なぜ遅刻がダメなのかをまず教える必要がありますが、今回の場合は、「遅刻はいけないことだ」ということをわかっているのに遅刻してきる状況です。
こんな人間に例えば別室に呼んで、「規律とは・・・」とか「遅刻とは・・・」などいくら説明しても効果はありません。
 わかっているのにしない、できないは理屈の問題ではありません。
対応が甘いからナメているにすぎないのです。そんな人間には、感情に訴える必要があります。
簡単にいうと大きな声で叱ることです。
遅刻をしてきたら、その場その時に「おそい、何時だと思っているのだ」と叱ることです。
「またか、気をつけろよ」くらいでは、しかったうちには入りません。
 周りの人がびっくりするくらいの大きな声で叱る、これが一番です。
もちろんしかるときは、その行動のみを叱り、性格や人間性を叱ってはいけません。
いけないことはいけない、仕事ができるできないことは関係なく、いけないことはその場で叱る。
そのような対応、そのような職場環境、そのような管理者の育成が必要ではないでしょうか。

 「その場その時に、その事実を叱る」これが必要です。
その上で、人事考課の情意考課で規律性にCまたはDをつける、ということになります。
 その場で叱りもしないで、皮肉のひとつぐらい言って、評価で他の項目も含めて大幅にマイナスにするとか、あとから遅刻をしたから賞与を減額するとかというのは、よい方法ではありません。
その場で指摘できないから、叱れないから、後で人事考課で仕返しをするというのは、不信感を招いてしまいます。

 今回のケースにおいては(状況はよくわかりませんが)、遅刻をしてきたらその時点で、激しく叱る、これがまず第一歩だと思います。その後、2時間くらいしてから別室に呼んで、仕事ができる点をほめて、期待していることを話します。そして、その後もう一度遅刻をするということは、会社だけでなく本人にとって、あるいは本人の将来にとってどれだけマイナスになるかを話します。これでなおるはずです。激しく叱る。2時間は我慢する。これがポイントです。 

 
   

 12.頑張ったり、手抜きをしたり

 
   

 「目立つ仕事は張り切って、すごい責任感を持ってとりくむが、目立たない仕事は人任せにしたり、手抜きをします。
 この場合の責任性はどう考えればよいでしょうか。」

 責任性を含めて、情意考課の標準Bはいつも期待通りということです。
規律性でいえば、いつも規則を守って期待通り「B」ということです。3回規則を破ったが5回見本を示したから帳消しというわけにはいきません。いつも守って当たり前なのです。

 同じように、責任性においても、かげひなたなくいつも一生懸命で、期待通りということです。目立たない仕事だから手を抜くということであれば、期待にそぐわないわけですから、責任性は「C」となります。

 このように、情意考課は考課期間を通して、連続的に期待通りであることが標準「B」の要件となります。「C」に該当するような行動があり期待通りの連続性が途切れた場合は、「C」となります。

 
   

 13.応援を断って取り組む!

 
   

 「多少困難に出会っても自分一人で取り組み、最後までやり抜こうとするのですが、結果としてうまく行かないことが多い人がいます。どう評価したらよいでしょう。」

 最後まで自分一人でやり抜こうという姿勢は大事です。しかし、業務に支障をきたすようでは困ります。責任性というのは与えられた仕事を完了するために最善の努力をしたかどうかということです。

 何らかの事情、例えば、突発的事情が発生したとか、仕事そのものが難しいとか、自分の能力が不足しているとかで仕事が完了できない予測がついた場合は、その仕事を完了させるためにあらゆる手段、例えば、上司に報告し援助を得るとか、同僚に手伝ってもらうとかしてでも完了させる努力が必要です。

 自分一人でやり抜こうとしてたまたま失敗をしてしまったのであれば、責任性があると判断できますが、いつも失敗するのは、責任性をはき違えているか、見通しが甘いかのどちらかです。
 したがって、責任性「CまたはD」(責任性というよりは一人よがり)か、責任性「BまたはA」判断力「CまたはD」となります。
 

 
   

 14.遅刻がなおった場合は?

 
   

 「期のはじめは遅刻が多かったが、再三の注意が功を奏して、期の終わりにはまったくしなくなった場合は、どのように評価すればよいでしょうか。」

 遅刻をするのは規律性に該当します。
規律性は発揮能力で期間が対象になりますから、その考課期間中の出来事を忠実にみて判定します。トータルで許容範囲を越えていれば、規律性「C」となります。
 発揮能力は、その期間中どうだったかをみるものですから、今がいくらよくても、それに惑わされてはいけません。最近化傾向(遠近効果)になってしまいます。
 また、努力して遅刻が直ったから、積極性でプラス評価するという人もいますが、当たり前になったわけですからプラス評価はできません。

 まして、発揮能力の改善は恒常的でないため、積極性には入りません。
遅刻はいくら今しなくても、明日もしないとは言えないからです。
では、再三の注意をしても、遅刻が直らなかった場合はどうでしょう。
遅刻が慢性化している場合は規律性「D」が妥当でしょう。

 
   

 15.業務知識を上げた!

 
   

 「期のはじめ、業務知識の不足によるミスが多かったが、期の終わりには業務知識もつき、ほとんどミスがなくなった場合はどう評価すればよいでしょう。」

 知識は保有能力であり考課時点の充足度をみるものですから、期の終わりの考課時点に必要な業務知識を身につけているのであれば、知識「B」となります。
 成績考課はその期間中の、ミスの度合で「C」または「B]となるでしょう。
また、業務知識をつけるために勉強したという事で自己啓発にあたりますが、通常業務をこなすための勉強ですから、行うのが当たり前です。したがって、積極性は「B」となります。
もし、期の終わりでも知識不足でミスが多ければ、成績考課(仕事の質)「C」、知識「C」、積極性「C」となります。