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■ 評価の基本11 |
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1.人事考課と処遇は別物 人事考課と「処遇のため評価区分」と区別して考えることが必要である。 2.本末転倒 「人材育成と会社の業績を上げるために人事考課を行い、その結果を処遇に活用する。」ということであり、「処遇に活用するために人事考課を行う」ことではないということをしっかり認識することが必要である。 3.失敗しないために 人事考課と「処遇のための評価区分」を切り離して考えることで、管理ツールである人事考課が機能するのであり、「処遇のための人事考課」を行っている限り、人事考課は機能しないことになる。人事考課は「処遇を決める点数付け」ではないということを、しっかり認識すべきである。 4.目的は何? 人事制度は「社員を成長させ業績を向上させる仕組み」である。
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1.処遇への活用 処遇とは「賃金改定、賞与、昇格」のことを指しますが、この処遇への活用については、評価結果と処遇制度との連動性を明確にし、その関連性を公開した上で運用して行きます。 連動方法については、要素別に5段階で評価した点数にそれぞれウエイトをつけ、100点満点に換算して、総合評価点を出します。 その総合評価点により総合評価の段階を決定しますが、その決定方法には「絶対区分」という方法と「相対区分」という方法の2種類あります。 2.絶対区分と相対区分 絶対区分とは、上記のウエイト計算により算出された点数をそのまま使用する方法で、全員Aとか、全員Dということが起こりうる可能性があります。これは、定員の決まっていない昇格や昇給に利用されます。 また、相対区分は算出された点数で、上から順に並べ分布規制により、総合評価を決めていく方法です。必ず、S何人、A何人と規定の人数が該当します。これは、定員の決まっている賞与の配分に利用されることがあります。 ○ 絶対区分と相対区分の相違点
3.その他の問題点(相違点) @ 相対区分で行う場合は、母集団の大きさをどうするかという問題が出てきます。母集団を小さくするとその集団内では競争意識が強くなり、協力意識が弱くなってしまいます。母集団を大きくすると、部門間の調整が必要になります。 A 相対区分では一人の人の「評価の甘辛」が他人の評価段階に影響します。絶対区分では他人の評価には影響しません。 B 相対区分で総合評価を決定した場合、結局は順位付けによる判定になり、絶対評価での良さが消えてしまう恐れがあります。ただし、原資が決まっている賞与などでは、相対的に配分せざるを得ない場合がありますが、なるべく相対的に見えないように計算する方式が社員からの納得が得やすくなります。 C 全体最適を考えれば、絶対区分を採用する方が望ましいと考えられます。昇給の総原資の問題については、当面、区切りの点数を上下させることで調整し、ある程度データが出たら、あるべき姿に見合う点数に固定するようにします。 D 上記Cの昇給原資の問題も、会社の業績に連動した個人の評価を行っていれば、何ら問題になりません。すなわち、絶対評価で行った個人の評価がよいということは、会社の業績もよいということであり、昇給原資が多くなるのは当たり前、絶対評価で行った個人の評価が悪いということは、会社の業績も悪いということで、昇給原資が少なくなるのは当然である、と考えることができます。 E 相対区分で行うと、社員がみんな頑張って会社の業績がよいにもかかわらず、無理やり評価区分の悪い人を作り、逆に業績が悪くても無理やり評価区分のよい人を作るということになり、業績に関係ない昇給になってしまう恐れがあります。 F 絶対区分は評価結果がストレートに反映するため、評価基準や評価ルールを明確にする必要があります。(全体的に甘くなってしまう傾向があります。) G 相対区分は最終的に社員の順位付けになってしまい、いくら基準作成やルールの勉強をしても、結局は感情面が反映してしまいます。 4.まとめ 絶対区分と相対区分、それぞれの特徴と自社の実情を踏まえて、どちらを採用するかは各企業の判断となります。
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人事考課には色々な考え方がある。最近の傾向を大きく分けると次のようであろう。
どちらが良いかは、その企業の状況によると思うが、現時点で言えば、新しいIT関連企業などは、成果主義が向いているであろうし、技術の伝承を必要とする製造業は育成型能力主義が向いているようである。
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人事考課の目的を明確にして、その目的にあった仕組みにする必要があるが、その目的とはどのようなものが考えられるだろうか。ちょっと考えると、次のようなものが思い浮かぶ。 @ 報酬の決定のための人事考課 (賃金の決定、賞与の決定など) A 役職の任用、昇進を決めるための人事考課 B 能力開発を進め、行動を改善するための人事考課 この3つの目的を同時に満たすような人事考課の仕組みを作って、運用していくことが一番いいのであるが、現実にはなかなか難しいようである。 以前の能力主義で、@のウエイトがあまり大きくない場合は、それなりの仕組みで運用できたが、@のウエイトを大きくすると、それなりの仕組みでは機能しなくなってくる。 @のための仕組みを別にしないと兼用はムリのようだ。 やはり、目的に応じて、それぞれ別の仕組みを作って、それぞれ別に運用するのが良いのではないだろうか。 その中で、成果主義を目指す場合は@のウエイトを大きくし、成果主義の導入のしにくい公的な組織などはBのウエイトを大きくするようにするとうまく行く。
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